X(旧Twitter)、最近改悪ばかりで見にくくなってオワコン化してない?って話。イーロンマスクの生み出したインプレゾンビ・リプライゾンビによるトレンド汚染の惨状

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私はX(旧Twitter)をよく利用するのですが、最近ほんとうに表示されるツイートの質が落ちているし、使い勝手がどんどん悪くなっていると感じます。

今回の記事では見にくくなっている要因の整理と、それを踏まえて今後のtwitterがどうなっていくのかを考えてみました。

なお、最近TwitterからXへの改称が浸透してきて、Xと呼ぶ人が増えてきておりますが、私は最後の1人となるまでTwitterと呼び続けようと思っているTwitter原理主義者なので、この記事では基本的にXのことをX(Twitter)と表記するか、単にTwitterと表記していきます。ポストもツイートといいますし、その他用語もtwitter時代のものを使用します。

X(Twitter)の見づらくなった要因

まず、最近のTwitterがなぜ見づらくなっているのか、見やすさに影響する主な改悪ポイントを整理してみます。
正直、最近は改悪に次ぐ改悪なので、見やすさ以外にも使いづらくなった改悪はいろいろある気がしますが…。

見にくくなった要因① ツイートの「おすすめ」表示

Twitterのアプリ起動すると最初に見ることなる「タイムライン」は、SNSの生命線といえるくらい使いやすさが重要だと思っています。とはいえ、私個人的にはそんなに難しい注文をしたいわけではなく、フォローしている人のツイートが時系列順に追えれば私としては最低限満足なのですが、そこに出てきたのが「おすすめ」表示です。

この「おすすめ」表示が実装されたと思ったら、ある日を境に何の基準で選ばれたのかよくわからないtwitter側の「おすすめツイート」(フォローしていない人のツイート含む)が表示されるタブが優先表示されるようになってしまいました…。

従前のようにフォローしている人のツイートを追いかけるにはいちいちタブを「フォロー中」に変えないといけないなんともいえない使いづらい仕様です。(アプリをアップデートすると治ったというネット情報をちらちら見かけるのですが、私は治らず…)

黙ってフォローしている人のツイートを時系列順に並べるだけでいいのになぜそれをしないのか、と声を大にして言いたい。

見にくくなった要因② インプレゾンビ・リプライゾンビの発生

①の要因よりもっと問題なのがこの2種類のゾンビの出現です。

それぞれのゾンビの定義

まず、これらのゾンビとは何かについてですが、twitterで言われているインプレゾンビとリプライゾンビとはそれぞれ以下ようなアカウント(およびそのアカウントから発されたツイート)を指しています。

インプレゾンビ

ツイートのインプレッション(閲覧数)稼ぎのために質の低いツイートを行うアカウントのことです。バズったツイートと一言一句変わらないパクりツイートやトレンドワードを含めただけの絶妙に意味がわからないツイートをすることが多いです

上記がインプレゾンビの一例です。火山噴火のニュースに関連するツイートなのですが、言っていることが若干よくわからない(「増殖バグ」というよくわからないワードありますが、これはおそらく同時期にトレンドになっていた別のトレンドワードをねじ込んでいるだけ)のに加え、使われている火山の画像はニュースになっている火山とは関係のない画像になっており悪質です。

上記は「トレンドワードを含めただけの絶妙に意味がわからないツイート」に該当します。このほか、バズったツイートと全く同じパクりツイートをすることも多いです。

リプライゾンビ

インプレゾンビの一種で、ツイートのインプレッション(閲覧数)稼ぎのために第三者のバズったツイートのリプライ欄に質の低いリプライを送り付けるアカウントのことをいいます。他のユーザーのリプライをそのままパクったリプライや、無意味な一言コメント等をしていることが多いです。

上記のスクショがリプライゾンビの例です。リプライされている元になっているツイートは芸能人の公式アカウントのテレビへの出演情報を告知するだけのツイートなのですが、絵文字だけのリプライや文脈と全く関係のない理解不能な文言のリプライが並んでいます。
元ツイートの注目度が高いとリプライ欄も見られるので、それに乗じてインプレッションを稼ごうとするのがリプライゾンビの目的です。まじめに読むと頭がおかしくなります。

なぜゾンビと呼ばれているかですが、バズったツイートやトレンドワードに乗じてぞろぞろと集まって湧いてくる様がゾンビのようだから、だと思われます。

インプレゾンビ・リプライゾンビのその他の特徴としては、日本語でツイートしているゾンビも主に海外のアカウントです。
また、リプライも広くいえばツイートの一種なので、リプライゾンビはインプレゾンビの中の一種であると思われます。ここでは特に区別しない場合はインプレゾンビという言葉にリプライゾンビも含むものとして進めます。

インプレゾンビはなぜ発生している?

インプレゾンビの目的はインプレッションを稼ぐことにあります。では、なぜインプレッションを稼ごうとしているかというと、その理由はイーロンマスクが始めたX(Twitter)の収益化プログラムにあります。

この収益化プログラムは「①課金してXのプレミアム会員となっている」「②フォロワーが500人以上である」、「③過去3か月間以内の投稿に対するインプレッションが500万件以上である」といった条件を満たすと加入できます。

そしてインプレゾンビは3つ目の条件を満たすためにインプレッション稼ぎのツイートをしているとみられます。その証拠に、ゾンビらしきアカウントはアカウントに課金アカウントであることを示す認証バッジがついています。

収益化プログラムの詳細は明らかになっていないようですが、おそらくはインプレッションが収益配分にも影響するものと思われるので、条件を満たすためのほか、収益目的でインプレッション稼ぎのツイートをしているゾンビも多数存在しているもののと思われます。

インプレゾンビは何が問題?

インプレゾンビ問題が取りざたされているのは、質の低いツイートやパクりツイートをしているからというのもそうですが、こうしたゾンビによる質の低いコピペツイートが全然排除されておらず目に付くところに多数表示されているから だと思っています。コピペツイートがいくら繰り返されていても目に入らなければ気づかれず終わりですからね。

例えば、最近のTwitterではトレンドワードでツイート検索するとバズったツイートと一言一句変わらないインプレゾンビのツイートが何個も並ぶ事態を招いており、トレンド汚染による圧倒的な情報性の低下を引き起こしています。加えて、ただコピペツイートで埋め尽くされて無意味な情報でタイムライン等が埋まるだけならまだしも、最近ではさらにデマツイートやフェイクニュースまでもこのインプレゾンビによって複製され、単純に邪魔・見にくいという問題を超えた実害を引き起こしています。こういった事象は2024年1月に発生した能登半島地震関連のニュースでも多くみられました。

ゾンビたちは海外のアカウントですので、デマだとかフェイクニュースだとかを見分ける能力はおそらくなく、インプレッションが稼げればいいのでお構いなしなんだと思います。もしデマを見分けられたとしてもお構いなしな気もしますが…。

twitterのSNSとしての長所であったトレンド検索によるリアルタイム性がインプレゾンビによって妨害されているこの状況は、SNSとしての存在意義が疑われるレベルで、サービスの品質が著しく低下しているように感じます。一言でいうとマジでtwitter終わったな、という感じです。

インプレゾンビの対策は?

運営側の対策は現状なし?

インプレゾンビの問題は目に付くところにゾンビによるツイートがたくさん表示されているから、といいましたが、どんなツイートをトレンドやリプライ欄に表示するかを決めているのはXの運営です。

ですので、普通はXの運営がこうしたツイートを排除するようにツイート表示のアルゴリズムを対策すべきはずです。実際、ユーザーからの不適切なツイートの報告も多数上がっていることに間違いはなく、Xの運営がゾンビの存在を認識していないわけはないと思います。しかし、ゾンビ発生後数か月後経つ記事作成時点では改善される気配が見られていないのが現状です。

ユーザー側でできる対策

一方、ユーザー側でできることとすると、インプレゾンビをブロック+報告することくらいですが、正直インプレゾンビは特定の少数のアカウントによって行われているものではなく、ゾンビのように無数に湧いてくるものなので、目の前のゾンビを倒したところで効果は薄いように感じます。ただ、全ユーザーがこうしたインプレゾンビの報告をすれば、運営側がもう少し抜本的な対策をする後押しになるかもしれません。

ユーザーからすると、イーロンマスクが突然twitterを買収したと思ったら、よくわからない広告プログラムを開始したことであふれ出したゾンビのせいでツイートが見づらくなって迷惑被っているのに全く対策されずに野放しになったままとなっており、正直たまったものではありません。まるで突然来た侵略者に住んでいる町をめちゃくちゃにされたような状況になっています。

イーロンマスクはTwitterを買収した際に「虚偽情報の発信を厳しく取り締まる」といった発言をしていることから、こうした状態を問題視していないとは思えないのですが…。

X(Twitter)はオワコン化したのか

このようにイーロンマスクの襲来によってめちゃくちゃになってしまったTwitterですが、オワコンになってしまったといえるのしょうか。私の個人的考えですが、「オワコン化したかどうかでいうと、SNSの機能的にはオワコン化しているものの、残念ながらしばらくはイーロンマスクの暴走に付き合っていくしかない」と思っています。

その理由を分析していきます。

今のTwitterのSNSとしての利用価値

まず、こんなめちゃくちゃになってしまったTwitterに利用価値はあるのかという話です。ポイントは「ネットワーク外部性」にあると思っています。

ネットワーク外部性とは経済学の用語で「特定の商品やサービスにおいて、その利用者が増えれば増えるほど、1 人の利用者が受ける便益が大きくなる現象」を言います。

経済学ではネットワーク外部性が発生するサービスの代表例として「電話網」といった古臭い例が出てくるのですが、現代のSNSってまさにこれが当てはまると思っています。現に私がTwitterを使っている理由はいくつかあれど、究極的には「みんなが使っているから」に収束します。仮にどんなに便利なSNSでも利用者が0人だったら使わないですよね。

その点で最近のTwitterのSNSとしての価値は、ゾンビの出現・アプリの改悪等によって利便性が損なわれたことで間違いなく減退はしているものの、莫大なユーザー数を抱えていることによる価値がそれを補って余りまくるくらいには非常に高い状態なのだと思います。なんか悔しいですけどね。

他のSNSへの移行の可能性

では、これからも文章を投稿するタイプのSNSでは永遠にtwitterが一強なのかといわれると長期的にみればそうではないと思っています。

仮にこのままゾンビが野放しにされたままで、アプリも使いづらいままだとすると着実にユーザーが減っていく動きがでるはずで、時間はかかりますがTwitterが衰退する未来もあるのだと思います。

しかし、他SNSへの移行はそう簡単に進むものではなさそうです。その例として、2023年のTwitter絶賛オワコン化の絶好の機会の中で、代替となる文章投稿型のSNSであるThreadsがリリースされました。私はこれで一気にTwitterからThreadsにユーザーが流れるか?とも期待したのですが、ふたを開けるとそこまで進んでいない印象ですし、やはり一朝一夕で進むものではないのだなと痛感しました。

というわけで、少なくとも私としては不本意ながら世間(周りの知り合い等)が他の代替となるSNSに移行するまでは、Twitterを使い続けることになると思っています。

まとめ

X(Twitter)の改悪の動向と将来の予想についてまとめてみました。

個人的にはTwitterは昔のように戻ってくれるだけでいいのですが、最近のイーロンマスクの改革はユーザーの望むサービスとは違う方向に進んでいってしまっている気がします。

この改革にユーザーが満足していない場合、他のSNSへの流出が進む結果になって長期的に表れてくるものと思います。5年後、10年後どうなっているのか気になるところです。

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